漫画を漫画たらしめる表現とは

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月刊MdNの3月号は「漫画家が発明した表現30 漫画を漫画たらしめるもの」というタイトル。気になる。これは買わないわけにはいかない。

どちらかと言えば、普段はストーリー重視でマンガを読みます。あとは絵が自分の好みか好みじゃないかで、マンガ自体の好き嫌いがわかれることもあります。

たぶん、大半の人がぼくと同じ感じなんじゃないでしょうか。基本的に、マンガ家やマンガ家志望、それにマンガ評論家やマンガマニア以外は、マンガ家によってどんなコマ割りとか吹き出しの使い方をしてるかなんてほとんど気にしません。

ですが、一応こうやってブログでマンガの感想とか紹介をする立場にあるので、気になることは気になるんですよね。それでこのMdNの3月号ですよ。

他にも「漫画/アニメ/イラスト/アート 少女の表現史」とか「制服―虚構とリアル、その狭間のデザイン」みたいな興味をそそられる特集をやってきてるので、毎月チェックしてるんですが、今回もおもしろい特集に感謝です。

漫画を漫画たらしめる表現

さすがにここで紹介されてる表現30連発すべてを載せるわけにはいかないので、読んでいて気になったのをいくつか。

圧倒的画力に裏打ちされたデフォルメとリアルの同居

これは鳥山明先生の「Dr.スランプ」について。デフォルメされたキャラクターとリアリティーを感じさせる細かな描きこみの同居。ぼくはアニメの方しか知らないんですが、たしかにイラストを見るだけでも、この2つのバランスがとってもうまいですよね。全然違和感を感じさせません。

スクロールと色面効果を取り入れたWebマンガの「はしり」

萱島雄太(かやしまゆうた)先生の「西遊少女」のこと。Webマンガだと、読者はスクロールのスピードに慣れてしまい、ひとつひとつのコマをちゃんと読まない可能性がある。そう危惧した萱島先生は、コマごとに色調を変えて、読者を飽きさせない試みをします。ページをめくるのとスクロールの感覚って全然違うし、Webマンガの歴史がまだまだ浅いから、みんな模索中なんでしょうね。

芸術的で繊細な描写と躍動するペンタッチ

森薫先生の「乙嫁語り」。この作品は、主人公のアルミが着てる刺繍が入った民族衣装の描きっぷりが半端ない。あんなのを毎回描いてたら、ぼくだったら発狂しますよ(そもそもマンガ自体描けないですが)。もはやアートの域。

柔らかくシンプルな描線の先に浮かぶノスタルジックな世界

ふわっとした柔らかい線で描いてある今日マチ子先生の「センネン画報」。あのノスタルジックな世界観がなんとも言えません。

音が鳴っているディテールを捉えて曲と歌声そのものを視覚化

上條淳士(かみじょうあつし)先生の「TO-Y」。歌詞を作中に書き込まず、読者に想像させる手法。これは今ではよく使われる描かれ方ですが、考えてみるとすごいですよね。しかも、それでおもしろいんだから。

まとめ

うまくこの特集のおもしろさが伝わったかどうかわかりませんが、ぼく自身すごく勉強になりました。表現を通してマンガを読む。無理やりそうしなくても、意識するだけでも入ってくる情報量はかなり違ってくると思うんですよ。そうしたら、もっと幅広くマンガの感想や紹介記事も書けそうです。とりあえず、もう1度読もっと。

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